なにか

いままで、「こんなところで、こんなものを作っていたのか・・・」という経験を何度もしてきた。
最新の機械に使われる部品だったりするだが、それはおおよそ最新の技術とは言い難い超ローテクの会社が作っていたりするのだ。
そういう場面に出くわすたびに、「自分たちは恵まれている・・・。」としみじみとした感情が湧いてくる。

空調も効かないような工場で油まみれになって作って。
新しい刃物は買えないから何度も削って修正して使って。
簡単に人を雇えないから朝から晩まで休みなく働いて。
いつ仕事がなくなるかと怯える毎日。

多くを語らないから、こちらが勝手に思いを巡らす。

一方。

空調が完備されていて。
きれいな環境で。
静かで。
「がんばれ!やればできる!」と叱咤されて辛いけど、仲間がいて。

真逆な環境で作られた部品を組み立てる自分たち。

それぞれ自分の置かれた環境で頑張ればいいのだけれど・・・。

われわれを支えていてくれる人たちの存在。
ただ与えられた仕事をしていていいのだろうかと。
こころに引っかかるなにか。

車を運転しながら、知らず知らずのうちに頬をつたうなにか。