引退?

宮崎駿監督が引退を発表。
さして驚くことでもない。
アニメの作品づくりが人生そのものの人だ。
引退なんてものは無いはず。
監督業を継続するかは別として、ずっと絵を描き続けることだろう。

メディアが「次は?次は?」とうるさい。
「やっと作品を発表したんだから、静かにしてくれない?」
そんな心境なのだと思う。

以前、勤務していた学校がスタジオジブリのそばだった。
宮崎監督は散歩好きらしく、よく見かけたものだ。

宮崎監督のすごいところは作品づくりにストーリーから入らないところ。
本来、映画などを制作する場合はあらすじがあって、それに映像をあわせていく。
ビジネスでも何をするにも、まずはストーリーがあってそれに細かな作業を当て込んでいくの通常の考え。
宮崎監督はインスピレーションの赴くままに絵を描いて、その絵を張り合わせてストーリーは後付けなのだそうだ。
こんなやり方は誰にもできない。
スピルバーグやジョージルーカスも「unbelievable!」と絶賛していると聞いた。

引退会見があって、今までの作品に関する特集が組まれていた。
宮崎監督の仕事について鈴木プロデューサーがこんなことを言っていた。
宮崎監督は粗食なのだそうだ。奥さんに作ってもらうお弁当は野菜などが中心で、素材そのものが入っていることが多いらしい。
「ああやって五感を研ぎ澄ませているから、作品の中の食事はおいしそうなものが描けるんだ」

デジタル化していく世の中。
人の手を介さなくてもいろんなことができてしまう。
ジブリの作品だってコンピュータグラフィックを多様に使えば、早く仕上がってしまうのだろう。
でも、それをしない。
アナログ式で自分自身の感性を大事にしていく。

答えのない世の中になったからこそ、こういう生き方が重要になるように思う。